岡山

後楽園、岡山城、大原美術館を巡り、岡山と倉敷の美と歴史に触れる一日。

LAYERS OF THE EDO ERA

江戸の層 — 岡山に積もる六つの時間

岡山を歩くと、江戸という時代が一枚の絵ではなく、いくつもの層として残っているのに気づく。

後楽園の芝生は、二代藩主・池田綱政が十数年をかけて整えたものだ。完成図に従って一度に造られたのではなく、綱政が好みで手を入れ、子の継政が唯心山を築き、孫の治政が田畑を芝に変えた。庭は一人の構想ではなく、時間の堆積でできている。旭川の対岸に立つ岡山城は、それよりさらに古い。宇喜多秀家が黒い壁の天守を上げたのは1597年、関ヶ原の三年前だ。城は焼け、再建され、いまは三代の城主が積んだ石垣だけが当時のままに残る。

倉敷へ移ると、層はまた違う表情を見せる。天領となった町は綿で富み、白壁の蔵が川沿いに並んだ。その富の先に、大原孫三郎は一人の画家の夢を置いた。児島虎次郎がヨーロッパで選んだエル・グレコやモネが、瀬戸内の小さな町に届く。富が美に変わる瞬間が、ここにはある。

そして備前。釉薬も絵付けもない焼締めの器は、千年近く同じ土と火から生まれてきた。窯のなかで灰がかかり、炎がまわり、二つとして同じ景色は出ない。完成を急がず、偶然を受け入れる。そのことは、綱政が庭に手を入れ続けたことと、どこかでつながっている。

一日の終わり、一碗の抹茶を前にすると、これらの層が静かに重なって見えてくる。庭も、城も、町も、器も、誰かが時間をかけて「育てた」ものだ。岡山は、完成された一枚の景色ではない。手を入れ、待ち、また手を入れる——その繰り返しが、いまも続いている土地である。

追加可能オプション

 

  • 備前焼の窯元訪問(伊部)— 古窯と私的な工房で職人と
  • 倉敷美観地区のプライベート川舟
  • 大原美術館 学芸員によるキュレーター・ツアー
  • 染織・漆・伝統工芸の工房訪問
  • 岡山白桃・マスカットのプレミアム・フルーツ体験(季節限定)
  • 名門旅館での懐石ランチまたはディナー
  • 岡山の酒蔵での私的な酒蔵見学とプレミアム酒の試飲

※本ツアー料金にはお食事、追加オプション料金は含まれていませんので、あらかじめご了承くださいませ。