豊島 — 光と水と静けさの島

瀬戸内海に浮かぶ静かな島・豊島。豊島美術館をはじめ、現代美術が棚田と湧き水の風景に溶け込む島を巡る一日。

  • 日数: 10時間(10:00開始)
  • 料金: お問い合わせ
  • 出発地: 岡山市内ホテル発着(岡山駅発も可)

旅の概要

瀬戸内海に浮かぶ豊島は、現代アートと自然、そして人々の暮らしが静かに溶け合う島です。世界的なアートアイランドとして知られる直島に比べ、より穏やかで素朴な空気が流れ、棚田や漁村、湧水や森の風景が今も日常の営みのなかに息づいています。

 

旅の中心となるのは、瀬戸内海を望む丘の上に建つ豊島美術館。建築家・西沢立衛とアーティスト・内藤礼によって生み出されたこの空間には、展示ケースも説明パネルもありません。天井に開けられた二つの大きな開口から光や風、雨の音が入り込み、床に湧き出る小さな水滴がゆっくりと動き続けます。建築と自然、そして作品の境界が消え、訪れる人自身がその空間の一部となる特別な体験です。

 

さらに、世界中から集められた心音を収蔵するクリスチャン・ボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」、森の中で静かに耳を澄ませる「ささやきの森」、かつての針工場を活用したアートスペース、そして横尾忠則の幻想的な世界観が広がる豊島横尾館など、島全体に点在する作品を巡ります。

 

昼食は瀬戸内海を一望するロケーションにて。穏やかな海と島々を眺めながら、この土地ならではの旬の味覚をお楽しみください。

午後には唐櫃地区へ。棚田が海へと続く豊島を象徴する風景のなかで、アートが生まれた背景にある島の歴史や自然環境にも触れていただきます。季節や天候によって表情を変える瀬戸内の光は、作品だけでなく島全体を美しく彩ります。

 

美術館を巡る旅でありながら、同時に自然と静けさを味わう旅でもある豊島。作品を「見る」のではなく、島そのものを「感じる」ことで完成する、瀬戸内ならではの特別な一日をお過ごしください。

 

ルート:  岡山ホテル → 宇野港 → フェリーで豊島(家浦港) → 豊島美術館 → 心臓音のアーカイブ → 瀬戸内海を望む昼食 → ささやきの森 → 針工場 → 豊島横尾館 → 棚田と唐櫃地区の眺望 → 家浦港 → フェリー → 宇野港 → 岡山ホテル

ハイライト

  1. 豊島美術館 — 水滴のかたちをした建築 — 2010年、建築家・西沢立衛と美術家・内藤礼が協働した、柱のない約40×60mのコンクリート・シェル建築。天井の二つの開口から風・光・音が直接入り込み、内部では内藤礼の作品《母型》の水が一日を通して湧き出します。
  2. 世界中の鼓動の保管庫 — フランスの作家クリスチャン・ボルタンスキーが2008年から世界各地で収集した心臓音を、唐櫃浜の小さな建物に永久保存。来訪者は世界中の人々の鼓動を聴き、また自らの心臓音を録音してアーカイブに加えることができます。
  3. ささやきの森 — 風に揺れる無数の風鈴 — 2016年、ボルタンスキーが檀山の斜面の森に約400個の風鈴を設置した作品。短冊には来訪者が記した大切な人の名が書かれ、風に鳴る音が記憶と人の不在を静かに伝えます。心臓音のアーカイブと対をなす作品です。
  4. 針工場 — 廃工場と船体が出会う場 — 2016年、大竹伸朗が、1989年に閉じた旧・縫い針工場に、全長17mの木造船体型を据えた作品。戦後日本の産業の記憶をまとう二つのものが並び、独特の磁場を生みます。※開館日が限られるため、訪問可否は当日の運行状況によります。
  5. 豊島横尾館 — 赤いガラスが分ける生と死 — 2013年、美術家・横尾忠則と建築家・永山祐子が、家浦の古民家を改修した美術館。「生と死」を主題に、赤いガラス越しの風景がモノクロームに沈み、池と円筒の塔が幻想的な空間を構成します。
  6. 唐櫃の棚田と眺望 — 湧き水が育てた風景 — 檀山の湧き水によって古来より米作りが続く、瀬戸内では稀な島。唐櫃地区の棚田と、豊島美術館脇から望む瀬戸内海のパノラマは、世界水準の美術と島の暮らしが重なる豊島を象徴します。

日程

Day 1 — 豊島での一日 — 水のかたちを追って

湧き水から鼓動へ、島をめぐる

  • 10:00 岡山のホテルを出発
    岡山市内のホテルを専属車両で出発。瀬戸内の海沿いを抜けて宇野港へ向かいます。
  • 11:10 宇野港からフェリー乗船
    宇野港から車ごとフェリーに乗船。デッキからは漁村や点在する島々が次々と現れます。
  • 11:50 家浦港に到着
    家浦港に到着。専属車両に戻り、棚田の島・豊島をめぐり始めます。
  • 12:10 豊島美術館・心臓音のアーカイブ
    豊島美術館へ。靴を脱ぎ、床から湧く水と二つの開口から差す光のなかで、しばし時を過ごします。続いて唐櫃浜の心臓音のアーカイブで、ご希望に応じてご自身の鼓動を録音。
  • 14:00 昼食(瀬戸内海の眺望)
    瀬戸内海を望むレストランで、島の食材を使った昼食を。ご希望に応じて季節の和食、瀬戸内の海の幸、プライベートダイニングなどをご用意します。
  • 15:30 ささやきの森・豊島横尾館
    檀山の森へ。木立に吊られた風鈴が鳴る「ささやきの森」を歩きます。続いて家浦の豊島横尾館へ。赤いガラス越しに沈む風景と、生と死を主題とした空間をご覧いただきます(運行状況により針工場もご案内)。
  • 17:30 唐櫃の棚田とパノラマ
    唐櫃の棚田と、海へと開けたパノラマで島の景色を味わいます。撮影にも最適な時間帯です。
  • 18:40 家浦港からフェリー
    家浦港からフェリーで宇野港へ。
  • 19:19 宇野港着
    宇野港着。専属車両で岡山のホテルへ。
  • 20:00 岡山のホテルに到着
    岡山のホテルに到着。ご希望によりお客様の時間に合わせた専用チャーター船の手配も可能です。

WATER REMEMBERS

水は記憶する — 豊島、湧き水と鼓動の島

豊島の名は「島の豊かさ」を指す。その豊かさの源は、檀山に湧く水だ。瀬戸内の島々で米が育つのは稀だが、この島では古来、湧き水が棚田を潤してきた。

水は、この島のあらゆる場所にかたちを変えて現れる。豊島美術館の床からは、一日をかけて水が滲み出す。唐櫃浜の小さな建物には、世界中の人々の鼓動が保管されている。檀山の森では、風鈴が亡き人の名を揺らす。

湧き水も、鼓動も、風の音も、留まらない。けれど消えもしない。豊島で過ごす一日は、流れ続けるものが、どうやって記憶になるのかを静かに教えてくれる。

追加可能オプション

 

  • 宇野〜豊島間のプライベートヨット/高速艇
  • 同日の直島・犬島へのアート延長
  • 現代日本美術に精通したキュレーターの同行
  • 瀬戸内海のサンセットクルーズ
  • 棚田と建築をめぐるプライベート撮影
  • 瀬戸内の島または岡山の高級旅館・ホテル滞在
  • 瀬戸内上空のヘリコプター遊覧
  • 直島・豊島 2日間アート旅

実用情報

開始時刻/所要時間
10:00/10 時間
料金に含まれるもの
・専属ドライバー付き車両
・専属ガイドの同行
・フェリー乗船(車両含む)

※本ツアー料金にはお食事、各施設の入館料、追加オプション料金は含まれておりません。※豊島美術館および島内施設、ならびにフェリーは原則火曜定休(火曜が祝日の場合は翌日休館)です。毎月第一火曜は危険物運搬専用便となり一般旅客・車両は乗船できず、ダイヤ変更時は翌々日(木曜)対応となります。針工場は開館日が限られるため、当日の運行状況により訪問できない場合がございます。