京都・嵐山 — 庭園の物語
世界遺産・天龍寺の禅庭から、嵯峨野奥の古刹・愛宕念仏寺、近代庭園の頂点・松尾大社「松風苑」まで。嵐山の表と奥を一日で巡る旅
- 日数: 8時間(9:00開始)
- 料金: お問い合わせ
- 出発地: 京都市内ホテル発着
旅の概要
嵐山は、京都の西郊、桂川が保津峡を抜け平地に注ぐ一帯を指す古都の景勝地です。平安期には嵯峨天皇や亀山上皇が離宮を構え、貴族たちは舟遊びと月見、紅葉狩りに通いました。鎌倉から室町にかけては禅宗の中心地のひとつとなり、足利尊氏が天龍寺を開いて以降、五山文学と作庭の文化が嵯峨野一帯に広がります。江戸期には文人墨客が草庵を結び、明治以降は別荘地として、現在は京都を代表する観光地として知られていますが、表通りから一歩奥に入れば、今も静かな寺町と山里の景観が続いています。
旅は、嵐山の表と奥を一日で結ぶ構成です。世界遺産・天龍寺の曹源池庭園では、約700年前に夢窓疎石が描いた池の輪郭が今も保たれ、嵐山と亀山が借景として庭に取り込まれます。続く竹林は、参拝者の通路ではなく人力車専用路から眺める設定。嵯峨野の奥、愛宕念仏寺では、1981年から十年をかけて一般参拝者が一体ずつ彫り上げた1200体の現代羅漢が、8世紀創建の古刹の境内に並びます。最後の松尾大社では、近代庭園の到達点とされる重森三玲の遺作「松風苑」三庭を訪れ、古代・平安・鎌倉の三つの様式を一度に比較いただきます。
ルート: 京都市内ホテル → 嵐山・渡月橋 → 天龍寺 → 竹林(人力車専用路) → 愛宕念仏寺 → 松尾大社 松風苑 → ホテル
ハイライト
- 渡月橋 — 月渡る、平安以来の景 — 桂川に架かる全長155mの木造意匠の橋。鎌倉期の亀山上皇が雲なき月の渡る姿を詠んだことから「渡月橋」と名付けられました。現在の橋は1934年の再建で、嵐山の山並みと一体の景観を成しています。
- 天龍寺 — 京都五山第一位の禅刹 — 1339年、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うため、夢窓疎石を開山として創建した臨済宗大本山。1994年、世界文化遺産「古都京都の文化財」に登録されました。京都五山の第一位として、室町期の禅文化の中心を成した寺院です。
- 曹源池庭園 — 夢窓疎石作 — 名は禅語「曹源一滴」に由来します。嵐山と亀山を借景に取り込んだ池泉回遊式庭園で、日本初の国の史跡・特別名勝に指定されました。創建から約700年、夢窓疎石が手がけた当初の意匠を今に伝えます。
- 嵐山の竹林 — 人力車専用路から眺める — 嵐山を象徴する自然景観。一般通路に加え、人力車専用路を進めば、参拝者の往来から離れた角度で竹林を眺めることができます。光と影、風に揺れる稈、独特の音響が、京都を代表する風景を成しています。
- 愛宕念仏寺 — 1200体の現代羅漢像 — 766年頃、称徳天皇により創建された天台宗の古刹。1922年に現在地・嵯峨野に移築され、1981〜91年、住職で仏師の西村公朝の指導のもと、全国から集まった一般参拝者が一体ずつ羅漢像を彫り上げました。1200体の表情は一つとして同じものがありません。
- 松尾大社 松風苑 — 重森三玲の遺作 — 701年創建、京都最古級の神社のひとつ。松尾山を背にした境内に、近代庭園作家・重森三玲(1896-1975)が手がけた「松風苑」三庭が広がります。上古の庭、曲水の庭、蓬莱の庭から成り、1975年完成・重森の遺作となりました。
日程
Day 1 — A Day in Kyoto — 庭と禅、嵐山の一日
- 10:00 ホテル出発
ガイドと合流後、専用車両がホテルまでお迎えに上がります。四季折々に表情を変える自然と、古くから人々を魅了してきた嵐山の風景へ。 - 10:30 渡月橋
嵐山到着後、まず渡月橋を徒歩で渡ります。橋上からは桂川と嵐山・小倉山の山並みが一望でき、ガイドが亀山上皇の故事や、平安期から続くこの地の遊覧文化について解説します。 - 11:00 天龍寺・曹源池庭園
世界遺産・天龍寺へ。方丈から眺める曹源池庭園では、嵐山と亀山を借景として取り込んだ夢窓疎石の構図をご鑑賞いただきます。庭園を一周し、滝石組や石橋など要所を巡ります。 - 12:00 竹林・人力車
北門から竹林へ。一般参拝者で混雑する通路を避け、人力車専用路から竹林をご覧いただきます。風に揺れる竹の音とともに、車夫がこの一帯の地名や植生について短く案内します。 - 13:00 昼食
ご希望に応じて、京懐石、川辺の料亭、京豆腐料理、ミシュラン掲載店、現代的な和食などからお選びいただけます。事前に手配いたします。 - 14:30 愛宕念仏寺
嵯峨野の奥に位置する愛宕念仏寺へ。参道から本堂まで並ぶ1200体の羅漢像を、ガイドの解説とともにご覧いただきます。寺の歴史(8世紀創建、1922年の移築、戦後の荒廃と再建)と、1981年に始まった羅漢の制作経緯をその場で結びつけます。 - 15:30 松尾大社 松風苑
嵐山の南、松尾山の麓へ移動。境内をひと回りしたのち、松風苑の三庭を順にご覧いただきます。上古・曲水・蓬莱と、各時代様式の意図を比較しながらの鑑賞となります - 17:00 ホテルへ
京都市内のホテルへお戻りいただきます。
GARDENS AS TIME
庭という時間 — 嵐山の三つの庭をめぐって
嵐山の一日は、三つの庭を歩くことでもある。
天龍寺の曹源池は、夢窓疎石が約700年前に切り出した池の輪郭をほぼそのまま伝えている。背後の嵐山は石組の延長として庭に取り込まれ、視線は人の作為と山並みの境を行き来する。
愛宕念仏寺の参道に並ぶ1200の羅漢は、1981年から十年をかけて、一般の参拝者が一体ずつ彫り上げたものだ。古い寺の懐に、現代の手の痕跡が静かに収まっている。
松尾大社の松風苑では、重森三玲が古代の磐座、平安の曲水、鎌倉の蓬莱を、コンクリートと自然石で並べてみせた。1975年、彼が没した年に完成した最後の仕事である。
七百年の池、四十年の羅漢、半世紀の苑。嵐山には、異なる時間の層が同じ一日のなかに並んでいる。
追加可能オプション
- 着物スタイリング & プロフェッショナルフォトシュート
- 茶道体験
- 嵯峨野トロッコ列車乗車
- 保津川プライベートボートクルーズ
- 禅寺での坐禅・瞑想体験
- 建築家・安田幸一設計の私立美術館「福田美術館」
- 祇王寺(苔の寺)拝観
- 大河内山荘 庭園拝観
- Arashiyama Monkey Park Iwatayama
実用情報
- 開始時刻/所要時間
- 9:00/8時間
- 料金に含まれるもの
- ・専属ドライバー付き車両
・専属ガイドの同行
・入場料
※本ツアー料金には、お食事、追加オプションの料金は含まれておりません。あらかじめご了承ください