富士山 — 富士の風景美

富士五湖の北麓は、信仰の山・富士を仰ぐ場所であると同時に、湖と森、そして茅葺き集落の景観が静かに残されている地域を巡る旅

  • 日数: 10時間(9:00開始)
  • 料金: お問い合わせ
  • 出発地: 東京都内ホテル発着

旅の概要

富士五湖のひとつ、西湖。山々に囲まれた静かな湖面には、富士山麓ならではの穏やかな時間が流れています。その湖畔に佇む「西湖いやしの里 根場」では、茅葺き屋根の家々と自然が調和する、日本の原風景に触れていただきます。

久保田一竹美術館では、「一竹辻が花」と未完の連作《光響(Symphony of Light)》の世界へ。富士の自然に抱かれた空間で、染色芸術の深い美に出会います。旅の締めくくりは、富士スバルラインで標高約2,300mの五合目へ。山と空が近づく場所で、富士山の雄大さと静けさを全身で感じるひとときをお過ごしいただきます。

 

ルート:東京ホテル → 西湖 → いやしの里 → 久保田一竹美術館 → 富士スバルライン五合目 → 東京ホテル

ハイライト

  1. 西湖いやしの里 — 茅葺き集落 — 1966年の台風で壊滅した旧根場集落を、2006年に約20棟の茅葺き民家として復元。西湖の北西岸に広がる兜造りの屋根と富士の眺望が、戦前の山麓の暮らしを今に伝えます。
  2. 西湖 — 富士五湖でもっとも静かな水辺 — 標高900m、富士五湖の中で開発が最も進んでいない湖の一つ。富士山の眺望は西端の根場浜から得られ、対岸を覆う青木ヶ原の森と相まって、静謐な水景を形づくっています。
  3. 西湖周辺の森 — 富士の溶岩が生んだ風景 — 864年の貞観大噴火の溶岩流が、かつてのひとつの湖を西湖・精進湖・本栖湖に分け、青木ヶ原樹海を生みました。富士の地質史を最も間近に感じられる地帯です。
  4. 久保田一竹美術館 — 「辻が花」の世界 — 室町期に消えた幻の染「一竹辻が花」を独自に再構築した久保田一竹が、自ら設計した空間。三ツ星(ミシュラン・グリーンガイド)に選ばれた美術館です。
  5. Symphony of Light — 未完の連作 — 全80点で構想された《光響》は、四季、宇宙、そして富士をひとつの絵巻として描く一竹の生涯作品。
    1,000年青森ヒバを用いた梁が支えるピラミッド型木造ホールで、その幻想的な世界に触れていただきます。
  6. 富士山五合目 — 標高2,300mの聖域 — 富士山の北麓を上る道路の終点。古来より富士は浅間信仰の対象とされ、山頂への登拝は精神的更新の象徴でした。眼下には富士五湖が広がり、空に近い時間を体感いただけます。

日程

Day 1 — 富士山麓を巡る一日

北麓の静謐を辿る一日

  • 9:00 東京ホテル出発
    専属ガイド・専属ドライバーがホテルロビーへお迎えにあがります。富士五湖エリアへ向かいます(所要約2時間)。
  • 11:00 西湖いやしの里 根場
    西湖の北西岸に静かに広がる茅葺き集落を、ゆったりと散策いただきます。20軒の民家はそれぞれ工房・小博物館・展示室として活用されており、地元職人による陶芸・染色・和紙の実演を間近にご覧いただけます。ご希望に応じて、着物の着付け、書道、煎茶、紙すきなど、限定の体験プログラムを手配いたします。
  • 12:30 久保田一竹美術館
    久保田一竹が自ら設計した美術館をご見学いただきます。入口から続く庭園、琉球石灰岩を用いた別館(ガウディ風意匠)、そして本館——1,000年青森ヒバ16本の梁が支える13m高のピラミッド型木造ホール——を順に巡り、《光響》の現在公開分(およそ十数点を季節ごとに入れ替え)に向き合います。本館奥の茶室(久保田の旧工房)で抹茶もお召し上がりいただけます。
  • 13:30 河口湖畔でのランチ
    河口湖周辺の眺望のよいレストランで、季節の和食をご用意いたします。山梨ワイン、地元の信玄鶏や甲州牛、富士山の伏流水で打たれた手打ち蕎麦など、当地ならではの素材を中心とした構成です。湖畔ダイニング、溶岩焼き、懐石、ワインペアリングへの変更も承ります。
  • 15:00 富士スバルライン五合目
    富士スバルラインを車で五合目(標高約2,300m)までお上りいただきます。本道路は1964年開通の有料道路で、冬季の積雪期および夏の登山シーズン(7月上旬〜9月上旬・マイカー規制期間)を除き、ほぼ通年でアクセス可能です。五合目では小御嶽神社へのご参拝、富士五湖を見下ろす展望台での散策、そして空気の薄い高地ならではの時間をお過ごしいただきます。 ※天候・道路状況により、訪問地点をより低い標高に変更、または安全を最優先して中止する場合があります。
  • 16:30 東京へ帰路
    富士山を後にし、東京へ戻ります(所要約2時間半)。
  • 19:00 東京ホテル
    お泊まりのホテルまでお送りいたします

追加可能オプション

 

  • 富士山周辺のヘリコプター遊覧
  • 山梨ワイナリーでのプライベート訪問
  • 浅間神社の参拝
  • 西湖でのプライベートボート体験
  • 富士山麓のhidden forest trail散策
  • 富士山を望むパラグライダー体験
  • 富士眺望付きの茶園訪問

UNFINISHED LIGHT

未完の光 — 久保田一竹と、描かれなかった富士

二十歳の一竹は、東京国立博物館で一片の裂(きれ)に出会った。室町に栄え、江戸初期に途絶えた辻が花。誰もその全容を知らない、幻と呼ばれる染めだった。

復元ではなく、自分の手でもう一度立ち上げる——そう決めてから完成までに四十年。六十歳で「一竹辻が花」と名付け、世に問うた。

七十歳、彼は最後の連作「光響」に取り掛かる。八十枚の着物を一つの絵として連ね、日本の四季を編む構想。中央には、富士を据えるはずだった。

二〇〇三年、二十九枚を残して一竹は世を去る。富士は、ついに染められなかった。

河口湖畔の美術館に立つと、本館の窓の外に、その富士がある。染料の代わりに、雲と光が日々色を変えている。未完であることが、この場所のもうひとつの完成のようにも見える。

実用情報

開始時刻/所要時間
9:00/10時間
料金に含まれるもの
・プライベート車両による移動
・プロフェッショナルガイドによる同行案内
・入場チケット

※本ツアー料金にはお食事、追加オプション料金は含まれていませんので、あらかじめご了承くださいませ。