作家と継ぐ金
KINTSUGI WITH THE ARTIST
作家と継ぐ金
独自の美意識を育んできた作家・中野拓とともに、一つの器だけに向き合うひととき。
- 所要時間: 約2時間
- 場所: 東京・南青山
- 定員: 1〜4名
- 料金: お問い合わせ
体験について
表参道の喧騒を一本入った南青山。陶芸家・中野拓のアトリエ「TNCA☆」は、創作の場と美術館が溶け合う、秘密基地のような空間。宇宙を主題とした作品が並び、土と釉薬、金と漆の実験がそこかしこに息づく。
中野は師を持たず、独学で金継ぎを究めた人。数えきれぬ器を直すうちに工程は自然と錬磨され、やがて誰にも真似できぬほど簡潔な手法へと結晶した。本人がそう名づけた「おくのどいメソッド」——故郷・淡路島の生家の名を冠した技法である。
漆芸家が筆と砥の粉で線を盛り上げ、完成まで二月を要するのに対し、中野は陶土とダイヤモンドの道具を手に、視覚・触覚・聴覚を頼りに線を研ぎ出す。器が主役、金の線はその景色を控えめに引き立てる。侘び寂を、器より前に出ることなく宿らせる流儀。最短一日で仕上がる速さも、この方法ならでは。
器肌に走る貫入(細かな亀裂)を朱漆で染め、不完全のなかに美を見出す日本の生命観を映す。素材は天然漆と純金のみ。筆は使わず、破断面をやさしく研いで金の線を浮かび上がらせる。継いだ器は食卓へ還り、日々の手に馴染む。
この半日は、スタジオを丸ごと貸切る。作務衣をまとい、他の誰もいない静かな空間で、作家とただ一つの器に向き合う。令和六年春、その仕事に天皇陛下より紺綬褒章が贈られた——いま世界から人が訪れる、その手のそばで。
特徴・見どころ
- 独学の作家・中野拓 — 天皇陛下より紺綬褒章を受けた陶芸家。その手から「おくのどいメソッド」を直に学ぶ。
- 天然漆と純金の本格コース — 最上位。貫入を朱漆で染め、純金で継ぐ。継いだ器は食器として使える。
- 美術館と化すアトリエ — 宇宙を主題とする作品が並ぶ南青山のスタジオを、貸切で独占する。
コース・グレード
実用情報
- ご予約
- 完全予約制
- 服装・保護
- 作業中は作務衣を着用し、手袋・スリーブで肌を保護します
- ご留意事項
- 天然漆を使用するため、まれにかぶれが生じる場合があります
- 対象年齢
- 10歳以上